FC2ブログ

TEAM KANO戦記

美味しそうなこと、オモシロそうなことに必要以上に情熱を注ぐ人たちの記録です。スカッシュについても思いついたことを書いてみようかと。 パスワード希望の方は、実名フルネームを明記してteamkano@gmail.comまでメールしてください。

「ユウタx4=世界Jr.メダル」構想6

さて、いよいよ日本チームを追っていこう。

エジプト[1]、オランダ[8]、香港[9]、フィンランド[16]とともにPool Aに日本[17]が入ったことは香港の分析をした際に示した通り。ここで日本は1勝3敗で4位となり、13-18th Playoffに回ることになる。

Pool Day1
Netherlands 2-1 Japan
Tom Hoevenaars (NED) bt Yuuta Fukui (JAP) 9-3 9-1 9-2
Bastiaan Meulen (NED) bt Bumpei Kawano (JAP) 9-1 9-3 9-1
Shinnosuke Tsukue (JAP) bt Frank Hartkoon (NED) 9-10 5-9 9-5 9-6 9-7


Pool Day2
Egypt 3-0 Japan
Omar Mosaad(EGY) beat Yuuta Fukui(JPN) 9-0 9-4 9-3 [19mins]
Tarek Momen(EGY) beat Bumpei Kawano(JPN) 9-0 9-0 9-0 [11mins]
Mohd Ali Anwar Reda(EGY) beat Tatsuya Shinkubo(JPN) 9-0 9-0 9-0 [9mins]


Pool Day2
Hong Kong 2-1 Japan
Max Lee(HKG) beat Yuuta Fukui(JPN) 9-7 9-4 4-9 9-7 [48mins]
Leo Au(HKG) beat Bumpei Kawano(JPN) 9-6 9-1 3-9 9-1 [49mins]
Shinnosuke Tsukue(JPN) beat Alan Tsang(HKG) 9-4 9-3 6-9 9-5 [44mins]


Pool Day3
Japan 3-0 Finland
Yuuta Fukui bt Pyry Poikolainen 5-9 9-1 9-1 9-5[24mins]
Bumpei Kawano bt Petteri Siren 9-0 9-0 9-1[19mins]
Shinnosuke Tsukue bt Aatos Mannroos 9-3 9-4 9-7[28mins]



日本は2位、3位にあるチャンスが充分あった。グループ2位の香港を、“あと一歩のところ”まで追い込んでいるのだ。3番手机の1勝で迎えた1番手戦、福井裕太とマックス・リーの試合のビデオを入手した。第4ゲームは10回以上観ただろうか。

1-2とゲームをリードされた4thゲーム、福井は素晴らしい動き・ショットでマックスを圧倒する。結果を知っていながらも「これ、ユウタいいよ!5ゲーム目までいけるんとちゃう?」と思ってしまった。ストロークを良いコースに送りチャンスボールを出させ、見事なタッチでドロップショットを決める。ラリーを制しポイントを取るパターン、“勝利の方程式”ができているのだ。ハンドアウト2回を許しただけで、7-0とリードする。

ここで長いナイスラリーを落とし、やや集中を欠いたのか、コースが甘くなり2-7と追い上げられるも、マックスのミスでハンドアウトを得る。

「ここで気持ちを入れ直し、一気に5thゲームまでいってしまえっ!」という想いも虚しく、福井のストロークはコントロールの精度が悪くなり(まん中に集まる)、マックスがラリーを制し始める。録音されている小川コーチの「ユウタ、カモーン!」という声援も、福井のモチベーションを回復させるには至らずミスを繰り返し、ここからハンドアウトすら一度も取れずに、敗退してしまう。



「マレーシアの4人、および香港の2人は福井裕太とほぼ同レベルである」として本稿を進めているが、今回の成績に関していえば、その6人と福井の戦績には明らかに差がある。それには気付いていたが、敢えて同レベルとして話を進めた。

パフォーマンス自体に差はない。ベスト状態の福井、例えば今年のマジックオープン準々決勝で清水孝典を一蹴した福井であればであれば、彼らに勝つことは充分ある。しかし福井は相手との相性、コートコンディションなどの影響を受けやすく、100%の力を発揮できる場面が少ない。これに対し、マレーシア・香港の選手達は出来の波がさほどないのだ。

この差は、福井のパーソナリティに拠るものではなく、経験-いろんなタイプの相手といろんなコンディションで戦った経験の多少に拠るものとするのが妥当だろう。福井の国際経験は個人参加したブリティッシュジュニアオープン、香港オープン、マレーシア遠征(’05以降は代表メンバーに認定され協会が費用負担)であり、日本代表として戦ったのは実質この直前のアジアジュニア選手権(個人戦)のみといって良い。

日本を代表して団体戦を戦った経験は、いや、今回の代表メンバーはおそらく団体戦の経験すら今回の世界ジュニアが初めてだろう。この経験の差が、対応力の差、“ここ一番”の勝負の分かれ目での強さに影響していると私は捉える。





13-18位決定戦に回った日本は、アイルランドと対戦し、1-2で敗れた。

13th - 18th Playoff
Ireland 2-1 Japan
Rory Byrne (IRL) beat Yuuta Fukui(JPN) 5-9 4-9 9-6 9-7 9-0 [45mins]
Conor O'Hare(IRL) beat Bumpei Kawano(JPN) 9-6 10-9 9-2 [48mins]
Shinnosuke Tsukue(JPN) beat Chris O'Kane(IRL) 9-2 9-0 9-5 [17mins]


福井は2-0とゲームをリードした3rdゲームを6-3から、4thは7-3から追い上げられ落とし、ファイナルゲームは1点も取れていない。

これ以降の福井が本来の力を発揮していないことは明白だ。POOLリーグでは勝ったPoikolainenに敗れ、USA・ニュージーランド戦でも一方的な内容だったのではないか。疲れ、モチベーションの低下に拠るものだろう。コンディショニングトレーナー/マッサーが同行していれば…と負け惜しみのひとつも言いたくなる。


13th - 18th Playoff
Japan 3-0 Zimbabwe
Yuuta Fukui(JPN) beat Deepesh Patel(ZIM) 9-2 9-2 9-1 [23mins]
Bumpei Kawano(JPN) beat Ahmed Hassan(ZIM) 9-2 9-1 9-0 [22mins]
Shinnosuke Tsukue(JPN) beat Zardeen Wazir(ZIM) 9-0 9-1 9-3 [18mins]



13th-18th Playoff
Japan 2-1 Finland
Pyry Poikolainen (FIN) beat Yuuta Fukui (JPN) 9-6 6-9 9-4 9-2 [29mins]
Bumpei Kawano (JPN) beat Petteri Siren (FIN) 9-0 9-3 9-2 [22mins]
Shinnosuke Tsukue (JPN) beat Aatos Mannroos (FIN) 9-7 1-9 9-5 9-1 [37mins]



15th-18rh Playoff
USA 2-1 Japan
Trevor McGuinness (USA) beat Yuuta Fukui (JPN) 9-2 9-0 9-4 [21mins]
Todd Harrity (USA) beat Shinnosuke Tsukue (JPN) 9-2 9-1 9-3 [25mins]
Bumpei Kawano (JPN) beat Mark Froot (USA) 9-10 9-3 Retired [24mins]


15th-16th Playoff
New Zealand 2-1 Japan
Evan Williams [9-16] (NZL) beat Yuuta Fukui(JPN) 9-6 9-4 9-4 [31mins]
Josh Thom(NZL) beat Bumpei Kawano(JPN) 10-8 9-2 7-9 9-4 [47mins]
Shinnosuke Tsukue(JPN) beat Lui Syder(NZL) 9-3 10-9 9-5 [37mins]





監督は、総評として各選手に「良い経験が出来たと思います」と述べている。しかし、私はそうは思わない。今回の選手や役員は『何となく』参加しているからだ。

例えば、2年前に「2006年世界ジュニアの目標はベスト8以上」と定め、それに向けて選手や協会が出来得る限りの努力を重ね、乗り込んだとする。そうであれば、結果が16位であっても価値があり、良い経験になっただろう。

しかし、今回はそうではない。参加する前に、目標が発表されていない。大会期間中にシードが発表されてから「ひとつでも上へ」と言っている程度だ。従って「目標が達成できなかったのだから、誰が、どう責任をとる」という議論は起こらない。これでは選手も協会も進歩しない。JOCから助成金を受けている団体は、これではいけないと思うのだが。

返す返すも、2005年1月のアジアジュニア不参加が悔やまれる。そこで今回小林さんが発想し私が付け加えたような分析/強化プラン立案を行い(もちろん違う分析/強化プランでも構わない)、この世界ジュニアに向けての施策を実行していれば、結果は違ったものになり、良い経験にもなったのだ。


参加することに意義はある。それをどう活かすかは、協会の能力にかかっている。『何となく』参加し、大会の分析やそれに基づく強化プランの立案(他国との差はどこにどうあるのか、その差を埋めるにはどうすればいいのか)をしない、あるいはできない協会は、能力がないと言わざるを得ない。





To be continued...
  1. 2006/08/22(火) 12:25:00|
  2. スカッシュ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1
<<「ユウタx4=世界Jr.メダル」構想7 | ホーム | 麻布十番納涼祭りレポート3>>

コメント

家元の指摘の通り、強化のビジョンが無いということが致命的です。
協会が世界選手権の引率しているだけの現状ですね。
できたら、今回初参加の結果や経験を踏まえて、次回へするべきこと
や、4年後、6年後の目標なども構築してもらえるといいですね。

参加させるために費用を使うのですから、最大効果を狙った方が良いと
思います。だから、インターバルの2年間に何をするか?ということが
大事だと思います。

05年のアジアジュニア不参加だったのは、日本だけです。
参加を取りやめた理由は、「開催地の衛生面に不安がある」でした。
このときに、関係者の頭の中に06男子世界ジュニア、07女子世界ジュニア
の明確な目標があれば、参加すべきの方向性が主流になったのではないかと
思います。
非常に残念でした。
  1. 2006/08/23(水) 02:06:56 |
  2. URL |
  3. 小林父 #-
  4. [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://teamkano.blog18.fc2.com/tb.php/408-671d1441
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)