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TEAM KANO戦記

美味しそうなこと、オモシロそうなことに必要以上に情熱を注ぐ人たちの記録です。スカッシュについても思いついたことを書いてみようかと。 パスワード希望の方は、実名フルネームを明記してteamkano@gmail.comまでメールしてください。

見える人にだけ、見える。(加筆修正)

3年程前、「見える人には見える」というタイトルのブログの記事を書いた(パスワード付き)。

そこでは、「コピー機の製造・販売業として創業した企業」の販売会社の方々と一緒に仕事した際のエピソードを紹介している。
彼らに販促企画書などの書面を渡すと、「ああ、◯◯(←コピー機の機種名)をお使いですね」と言われたという話である。コピー機販売のプロは、書面を見れば「どのコピー機を使ったのか」を判読できるのだ。アンビリーバブル!


ただし、それは15年以上前の話。近年、コピー機(というか、複合機)の性能も上がっているから、今はそんなことないだろうと思っていた。
そこで先日、本社の方に昔話のつもりでこのエピソードを話したところ、「ああ、そうですね。(今でも)わかりますよ」と言われてしまった。
「プロだから、当然です」とは言わなかったが、そういう表情だった。「“コピー機のプロ”だから、『どんなコピー機で出力されたのかがわかる』のは、当たり前なんです」と、顔に書いてあった。


F-1のメカニックがテスト走行時のエンジン音を聞いて、「2速ギアの入りが渋いから、調整が必要だな」と準備を始めるといった話も同類だろう。




そういえば、プロカメラマンではないけど“写真のプロ”である私は、フィギュアスケートの写真を見れば、「レンズはヨンニッパ(400mm、f2.8)、シャッタースピードは1/1250秒、露出はシャッタースピード優先AEで結果f3.5だな」といった設定を読み取ることができる。またポートレートからは、「この位置に白レフを置いて、アシスタントがここでハレ切りをして…」といった『写っていない部分』を詳細に思い描くことができる(もちろん、焦点距離や絞り等設定もわかる)。
誰が、どのように撮ったのかは、書いてなくても写真そのものから判読することができる。

また、料理を撮影した写真であれば「撮影者がどれだけ料理に造詣が深いか」や、被写体が子供であれば「どれだけ子供に愛情を注いでいるか」といった『被写体と撮影者の距離感』も判読できる。

プロだから当然。プロでなくても、写真に興味を持ち、ある程度のセンスを備えていて、経験を積めば誰でも、このような「見える人にだけ、見える」ということが起きる。これはジャンルを問わない。





さて、ここまでが前フリ。
本題は、「2012世界ジュニアスカッシュ選手権で、小林僚生・海道泰喜・遠藤共峻・机龍之介をメンバーとする日本代表チームが6位という成果を収めたことに関するものである。

「誰も予想していなかった大躍進」という記述を見かけたので、物申しておかねばならない。「大躍進」にではなく「誰も予想していなかった」について、そんなことないんだよ、と。
日本スカッシュの強化に興味・関心があり、ある程度のスカッシュの知見があれば、この結果は6年前に予想できたものだ。







以下は、2006年にニュージーランドで開催された男子世界ジュニアスカッシュ選手権団体戦の成績である。

1. Egypt
2. Pakistan
3. Malaysia
4. England
5. Germany
6. India
7. Hong Kong
8. Canada
9. Netherlands
10. Australia
11. South Africa
12. Switzerland
13. United States of America
14. Ireland
15. New Zealand
16. Japan
17. Finland
18. Zimbabwe


福井裕太、河野文平、机紳之介、新久保達也というメンバーで参加した日本は、18チーム中16位という成績だった。
以下、私が6年前に当ブログで書いた内容を簡潔にまとめる。



1.結果・各国の実力分析

(1)日本の実力
福井裕太は、2004年の全日本(当時16歳)でベスト8、2005年(17歳)には4位という成績を残している。
2005年の全日本は、コンディションが万全であれば福井が優勝したのではないかと私は視ている。つまり、日本チャンピオンになってもおかしくないポテンシャルを備えていた。
もちろん、実力にはコンディション調整も含まれるので、福井が有していたのはポテンシャルだけで、実力はそこまで達していなかったということなのだが。

他3人は、全日本ベスト16~予選敗退レベルだった。



(2)エジプト・パキスタン
 3位以下を大きく引き離す、高い実力を有していた。次元が違う。


(3)マレーシア
 この大会の成績で私が最も注目したのがマレーシアである。このチームは、18歳当時の福井裕太とほぼ同等の実力を持つ選手4人で構成されていた(エルヴィン、アシュラフ、アイヴン、カムヒン)。『福井裕太x4人』のチームが、3位になったのである。


(4)香港
 7位に入った香港は「福井裕太レベルの選手が2人(マックス・リー、レオ・アウ)のチーム」だった。
  

(5)その他各国の実力
 詳細な戦績から推測される各国の実力を、「(18歳当時の)福井裕太が何人いるか」という尺度で示す。

  ・イングランド(4位)~インド(6位):4人未満~2人
  ・カナダ(8位)~ニュージーランド(15位):2人未満~1人
  ・フィンランド(17位)~ジンバブエ(18位):1人未満



2.実力分析から導き出される推論
(1)18歳当時の福井裕太レベルの選手4人(=年齢制限の無いフル日本代表レベルのチーム)で世界ジュニアに参加すると、3~6位になれる。
(2)エジプト・パキスタンに勝つには、大きなブレイクスルーが無い限り不可能。だが、日本チャンピオンにほぼ等しい実力のジュニア代表を育成することは、十分射程距離内。
(3)それ(=日本チャンピオン相当レベルのジュニア代表x4人)は、2012年に実現できる。




以上が6年前に私が書いた内容だ。この記事の最後にリンクを貼っておくので、日本スカッシュの強化に興味がある人はお読みいただきたい。ただし、「文章能力が低くて、何言いたいんだかよくわからん」ところが多々ある(書いた本人にも!)ので、読むのは相当な苦労を伴うが。
わかりにくいけど、言いたかったのは、上で示した通りのこと。






さて、2012年世界ジュニアに、日本代表は「18歳当時の福井裕太x2人+全日本ベスト16~予選敗退レベルx2人」というメンバーで挑んだ。2006年の香港とほぼ同等の実力だったと言える。
そして結果は、ご存知の通り。

日本スカッシュの強化に関心があり、選手強化・育成に知見があれば、今回の結果は“6年前から、見えていた”のである。




「見る目がある人」には「見える」ものが、「見る目がない人」には見えない。
プロカメラマンが撮った素晴らしい写真を見て「こういう写真を撮るには、105mm f2.8のレンズを用意して1/640秒に設定し、こういう状況になったときにシャッターを押せばいいんだ」とわかる人は、少しだけプロカメラマンに近づくことができる。












興味・関心を持ち、経験を積めば、誰でも“見る目”は養うことができる。クリアーな視界は、潜在能力を鮮やかに開花させる。
見えない人が闇雲にもがいても、能力は開花しない。

できるだけ多くの方に、日本スカッシュの強化に関心を持っていただきたい。そうすれば、自ずと“見えてくるもの”がある。
『人を見る目』を備えた人が増えることを、私は願っている。それなしでは、日本スカッシュの強化は進まないからだ。




(※7月26日21時加筆)
なお、以下のブログ記事は、小林父さんのmixi日記「W-Jr,マレーシア3位に思う」に基づいて書いたものである。
2006年時点で、“2012年が見えている人”が、少なくとも3人はいたのだ。



ドロップ






ジュニアチーム






コーチ








20070319090551.jpg







KAIDO.jpg






ENDO.jpg










「ユウタx4=世界Jr.メダル」構想



「ユウタx4=世界Jr.メダル」構想2



「ユウタx4=世界Jr.メダル」構想3



「ユウタx4=世界Jr.メダル」構想4



「ユウタx4=世界Jr.メダル」構想5



「ユウタx4=世界Jr.メダル」構想6



「ユウタx4=世界Jr.メダル」構想7



「ユウタx4=世界Jr.メダル」構想8


「ユウタx4=世界Jr.メダル」構想補足










  1. 2012/07/25(水) 20:44:44|
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