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TEAM KANO戦記

美味しそうなこと、オモシロそうなことに必要以上に情熱を注ぐ人たちの記録です。スカッシュについても思いついたことを書いてみようかと。 パスワード希望の方は、実名フルネームを明記してteamkano@gmail.comまでメールしてください。

プロフェッショナルの知見

2012年5月17日、セントラルフィットネスクラブ溝ノ口を利用しようとしてエレベーターに乗ると、内部に掲示されていたスカッシュ体験イベントのポスター(パンフレット?)が私の視界に入ってきた。


P1010623.jpg








このポスターに使用されている写真を見て、どっかで見たことあるような・・・と考えるまでもなく、私が撮影したものだと一瞬で気付いた。

P1010625.jpg







2010年1月30日に私が撮影し、31日にこの記事で公開した写真(4枚目)である。


一瞬で気付いたのは、日本のスカッシュ界において、このような写真が撮れる人は極く限られていることと、私は「いつどんな写真を撮影・公開したか」を、かなり正確に記憶しているからである。


ポスター内の記述で「担当IR:山崎コーチ」とあるのは、スカッシュマジックの山崎貴行氏であろう。




事態を整理する。

【事実】
東証1部上場企業であるセントラルスポーツ株式会社が、自社の事業に於いて、私(加納哲也)に著作権がある写真を、無断使用している。

【加納の推察】
・セントラルスポーツは、このイベントの運営を、スカッシュマジックに委託している。
・スカッシュマジックは、この業務受託により、セントラルスポーツへの売上が発生する(=参加者に向けては無料のイベントだが、セントラルスポーツは自社の営利に誘導するのが目的の販促活動を行なっているのであり、スカッシュマジックはセントラルスポーツから収入を得ている)。
・このポスターを作製したのは、スカッシュマジック関係者の誰か。
・ポスター作成者は、加納が運営するこのブログ(若しくはそこから2次使用したもの)に掲載されている写真をダウンロードし、無断使用した。
・被写体となっている清水孝典選手・丹埜倫選手のパブリシティ権(肖像権のうち、プロスポーツ選手などが有する経済的権利)も、考慮されていない。




以下、私の推察が当たっているという前提で、話を進める。



※以前他所で書いたが、私は1987年、社名に「写真」を含む企業に入社し、以来20数年以上に渡って、主に写真・印刷に使われる機材(カメラ・フィルム・プリンター等)の営業・生産計画立案・資材調達という職務によって収入を得、生計を立ててきた。2006年に社名から「写真」は外れたが、かつての競合他社が写真事業から撤退したり経営破綻する現状に於いても、写真文化を守り抜いていくことを宣言している。
つまり私は、「写真に関するプロフェッショナル」である。写真撮影・使用に関わる様々な知的財産(著作権・肖像権・意匠権など)について、職業的専門性を備えている。
スカッシュの撮影・公開やブログの運営は、職務を離れた私のプライベートな活動だが、どのようなケースで撮影・使用がOK/NGになるかなどの判断は、職務で培った専門性を備えた上で行っている※



結論を先に述べる。
本件は、セントラルスポーツ及びスカッシュマジックが、私の著作権を侵害している。
すなわち、違法行為であり、『社会の常識としても、アウト』である。

が、私は使用差止請求
(YouTubeで「この動画は著作権者の申請により削除されました」というアレとか)などを行わない。



その理由の第一は、この無料体験会というイベントが、「スカッシュの発展に寄与するもの」と判断するからである。
スカッシュの発展に私のスキルや著作物が役立つのは、私の本望である。被写体となっている清水孝典選手や丹埜倫選手も、個人としての姿勢は私と同じではないかと思う(プロスポーツ選手やスカッシュ施設経営者としての経済的権利については、別かもしれないが)。

日本でのスカッシュの発展を願う者は、国内でもクオリティの高い試合が観戦でき、それが多くの人の目に触れるようになることを望む。その「多くの人」には、“現在はスカッシュファンではない人”も含まれる。
「スカッシュって楽しそう」や「この選手、カッコイイ!」と思ってもらえる写真や動画が、できるだけ多くの人に届けられるようにすることが、スカッシュの発展を願う者の務めである。
そのような活動を、著作権や肖像権を持ち出して阻止・規制しようとするのは、「スカッシュの発展を阻害する人」である。

このイベントが成功する、すなわち「多くの人がスカッシュを初体験して、その魅力にとりつかれること」を望んでいる私が、「著作権侵害だから、あのポスターを外せ!」と要求するのは、筋が通らない。



第二の理由は、このポスターを作成するにあたって私の写真を選択した人は、これを「ポスターに使う価値がある」と評価してくれているからである。その価値の大部分は、被写体となっている両選手の魅力に因るものではあるのだけど。
「清水さん、カッコイイ! この写真を使って、スカッシュの魅力をアピールしよう!」と考え、私の写真を採用したのだ。

その評価には、「私の写真を使っていただいてありがとうございます」と応えることにしている。無断使用を非難したり、ロイヤリティを要求したりはしない。
このあたりに関しては、2012年1月1日に「パブリック・ドメイン」というタイトルでブログ記事を書いているので、参照いただきたい。


「どうぞご自由に撮影してください。っていうか、私を撮っていただいてありがとうございます」という方には、「どうぞご自由に使用してください。っていうか、撮影させていただいてありがとうございます」で応える。そういうサイクルで回っている組織や社会は、とても暮らし易く、発展に向かう。
スカッシュ界がそのようなサイクルで回ることを、私は望んでいる。



一方、スカッシュマジックの山崎貴行氏や小川哲明氏は、私とは考え方が異なるように思われる。
山崎氏は2010年8月2日、代表選考試合で、私に撮影禁止を言った側の人間である(現場の責任者は潮木仁氏。撮影不可の理由を求めたところ、潮木氏は「施設に一任した」と発言した)。この際の話し合いで、山崎氏は撮影不可の理由に肖像権を持ち出した。

また、小川氏は2011年3月5日、スカッシュマジックオープン大会会場で、プロ登録している選手を撮影していた私を規制しようとした。その際、彼には肖像権などに関する知識が乏しいと感じられたので、「スカッシュコーチ派遣やイベント開催などを職業として行っているのならば、肖像権等について専門的知識を持っておくべき」と伝えた。小川氏は、「そうします」と答えた。

彼らは「スカッシュに関わるプロフェッショナル」なので、スカッシュに関わる著作権や肖像権に関しても職業的専門性を備えている“はず”である。
私に著作権がある写真をスカッシュマジックが無断で使うのなら、山崎・小川両氏は前言を撤回した上で、「当社関連イベントに関して、加納さんに限らず誰でもいつでも(施設側の制約等がない限り)ご自由に撮影・公開してください」と表明しておくべきではないか。

それをしないで、山崎貴行氏本人が担当するイベント(しかも営利事業)の告知に、私が著作権を持つ写真を無断使用するのは、“筋が通らない”ぞ。



今回採用されたようなクオリティの写真が豊富に存在し、(悪用でなければ)誰でも自由に利用できるようになることが、スカッシュの発展に役立つと私は考える。

スカッシュマジックには、「スカッシュのプロフェッショナル」としての見解を伺いたい。
直接メールを出すので、回答を乞う。







なお、著作権は、肖像権とは違って法令で明確に規定されている。

著作権法


刑事事件としての著作権法違反の最高刑罰は、「10年の懲役、若しくは1千万円の罰金」である。これは、「ビートルズの海賊版CDを大量に販売して、多額の収益を得た」といった類の犯罪に科せられるものだ。
今回程度の著作権侵害であれば、刑事事件として立件される可能性は極めて低い。だが「違法行為であることは100%間違いない」と、写真のプロフェッショナルとして断言する。つまり「民事事件としては、その違法性が明らかになる」ということである。

1部上場企業にとって、それがどのような重みを持つのか、よく考えてみると良いだろう。






  1. 2012/05/22(火) 22:53:49|
  2. スカッシュ
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  1. 2012/05/23(水) 21:40:59 |
  2. |
  3. #
  4. [ 編集 ]

コメントありがとうございます。

はい。ご指摘いただいた通り、本件は100%著作権法違反です。

でも、私は著作権を主張するつもりは(原則的に)ありません。ただ、山崎氏が私の撮影を妨害したことを、重大な問題だと思っています。
  1. 2012/05/24(木) 08:08:50 |
  2. URL |
  3. カノウ@家元 #Cm9Ogkkk
  4. [ 編集 ]

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  1. 2012/05/23(水) 01:44:54 |