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TEAM KANO戦記

美味しそうなこと、オモシロそうなことに必要以上に情熱を注ぐ人たちの記録です。スカッシュについても思いついたことを書いてみようかと。 パスワード希望の方は、実名フルネームを明記してteamkano@gmail.comまでメールしてください。

贈り物

スポーツ競技は、大きく2つに分類されます。
ひとつは、「自分が出したスコアを競うもの」。ゴルフ、フィギュアスケート、砲丸投げなどがこれです。
もうひとつは、「相手と対戦する競技」です。ボクシング、サッカー、テニス、そしてもちろん、スカッシュもこちらに属します。


ゴルフコンペは2人以上いないと成立しませんが、ゴルフそのものはひとりでもできます。
一方対戦型の競技では、最初のサーブを相手がフォルトし、私のサーブを相手が1球もリターンできないと、私はほとんどプレーできません。相手が有効なリターンをしてくれないと、私はスカッシュをすることができないのです。

あなたなしでは私はこのゲームを続けることができない。スカッシュをしている2人は、そのようなメッセージをやりとりしています。このとき、ボールと共に行き来しているのは、「I can't live without you」という言葉なのです。



I can't live without you.

これは私たちが発することのできる最も純度の高い愛の言葉です。
自分の懐で安らいでいる赤ちゃんの訴えるようなまなざしに「あなたがいなければ私は生きてゆけない」というメッセージを読む母親は、必ずそれに「私もまた、あなたなしでは生きてゆくことができない」というメッセージで応じます。

“あるメッセージを正しく受信したことを相手に伝える最良の方法”は、“同じメッセージ”を送り返すことだからです。「おはようございます」には「おはようございます」を、「本日はお招きいただき、ありがとうございます」には「いえいえ、わざわざお越しいただきこちらこそありがとうございます」を返すことで、私たちの社会は機能するように構成されています。



相手が打ったボールは、「あなたが有効なリターンをしてくれたおかげで、私はこうしてスカッシュをすることができました。ありがとうございます。お返しにこのボールを贈ります」とプレゼントされたものです。
それに同じメッセージを贈り返すると、“何か良いこと”が起こります。

「あなたなしでは生きられない人」は、末永く健康で幸福でいて欲しいと願います。このようにして他者の存在を祝福することで、同時に自分の存在の保証者に出会えるのです。
「私はここにいてもよいのだ。なぜなら、私の存在を必要としている人が現に目の前にいるからである」という論理形式で、ラリーの応酬は人間的尊厳を基礎づけます。



より多く有効なリターンを他者にプレゼントすると、次にまた別の他者にプレゼントする機会が得られます。そして、参加者の中で最も多くプレゼントした人が、その大会のチャンピオンになります。私たちがしているのは、そういうゲームです。

ボーストがティンを叩いたり、追いつけたかもしれないボールを途中で諦めたりすると、応援しながら見ている人は「あちゃー…」と落胆します。相手からいただいたプレゼントには、お返しをすることが期待されているからです。

だから、一球でも多く贈り物ができるよう、一生懸命練習します。どうすればより多くの贈り物をすることができるのかを考え、ベストを尽くすのです。


練習も試合も頑張ろうね。今年もよろしく。





  1. 2011/01/01(土) 00:00:01|
  2. スカッシュ
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